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​Information

Rejoice! 豊かな喜びの証明 II: Kairos
上田智之、菅原彩美、畑山太志、塙康平

2021年12月11日(土) - 2022年4月10日(日) 
前期:2021年12月11日(土) - 2022年2月6日(日)
後期:2022年2月8日(火) - 4月10日(日)

OPEN:10:00-18:00
(12/31-1/3のみ10 :00-17 :00) 

会 場:ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル SEZON ART SHOP
神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
 東急東横線みなとみらい駅から徒歩約5分

Tel:045-228-7235

入場料:無料

https://sas-kairos.studio.site

最新情報はinstagram @sezon_art_shopにて随時更新されます。

昨年3331Arts Chiyoda内アキバタマビ21で開催した「Rejoice!豊かな喜びの証明」のテーマを引き継ぎ、横浜グランドインターコンチネンタルホテル内SEZON ART SHOPにて同作家4名で二度目の展覧会を開催する運びとなりました。
また、ホテル1階と2階にも4名の作家の作品を展示致します。

SEZON ART SHOP内ではガラスペンによるドローイング作品を含む新作、ホテル1階クロークにて油彩を展示予定です。

菅原彩美 近作展

「目覚める星が聞こえる」

2021/04/17(土) -05/11(火)

OPEN:土-火13:00 - 18:00

CL0SE:水-金

GALLERY KTO

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前4-25-7

TEL 03-6881-9936

 

地下鉄/千代田線 副都心線

明治神宮前駅
5番出口 徒歩約5分

 

地下鉄/銀座線 半蔵門線 千代田線

表参道駅
A2番出口 徒歩約5分

JR/山手線 原宿駅
表参道口 竹下口 徒歩約10分

2018年-2020年に制作した未発表作品を含む近作を展示致します。

目覚める星が聞こえる_表.jpg

目覚める音がする

この歌はいつから聴こえてる?

 

100年前に花が開いた音は明日聞こえる

葉は夜へ燃え上がる

息吹の通り道が散歩している

 

星の微笑みが鳴り響く

石の中を歩き続ける

水がスカートを作る

蝶の羽ばたきが芽を出す

目覚める音色が見える 光の輪が波になって広がる

鈴が教えてくれる、これは永遠だと

©︎Ami Sugawara

2020/11/13(金) - 12/27(日)

12:00 - 19:00

金・土 12:00 - 20:00

火曜休場

アキバタマビ21

(3331 Arts Chiyoda 201•202)

〒101-0021
東京都千代田区外神田6-11-14

TEL/FAX 03-5812-4558

office@akibatamabi21.com

トークイベント:1115日(日)10:00-12:00
ゲスト:堤たか雄氏(セゾン現代美術館代表理事・館長)

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、イベントは開場時間外に無観客で行います。延長した場合は一時的に入場を制限させていただきますので予めご了承ください。

対談を冊子にまとめたものを以下のPDFでご覧いただけます。

トークイベントテキスト

Web版美術手帖 MAGAZINE ページ展覧会が掲載されました。

Rejoiceメインビジュアル.jpg

花を見て美しいと感じ、朝日を浴びて心地良さを感じる。そこで得るような生きることの喜びや懐かしさを数学者の岡潔は情緒と説いた。知識や理性で理解していなくても、人間に本然的に備わっているものが多くある。なぜ美しさを感じ喜びを得ることができるのか。これに対する答えは未だ得ることはない。これらの感覚は当人の実感であって、客観的に捉えることは非常に困難なものだ。語ることの難しいコミュニケーションは、瞬間的に起こるだけで、そのたびに打ち捨てられていくのだろうか。おそらくそこで生起する喜びは捨て去られるものではなく、私たちの根底にある生の部分にプールされているはずだ。なぜ生きているのかについての問いに答えることは難しいかもしれないが、生きることそのものに喜びがあるのはたしかだろう。


本展は、4名の作家を通じて、生きることと絵を描くことのつながりから、無意識下のコミュニケーションである情緒(喜びと懐かしさ)について目を向ける。


上田智之は、空や田園風景、野菜や野花などをモチーフに、繊細な透明水彩の濃淡と緻密な描画によって、日常の光景の普遍的な美しさを描き出す。雪国で育ったという上田智之の描く空は、凍てつく空気が結晶したような、その瞬間にしか起こらない柔らかな光を留めている。また、背景を一切描かずに、真っ新な余白に存在する、陰影を持たない野菜や野花は、時間を超えたところで軽やかに永遠性を獲得したような気品を漂わせる。


水晶などの鉱物に美を見出す菅原彩美は、豊かな色彩で覆われた重厚感の強い油彩画を制作する。内側で蠢くマグマの中に引きずり込まれるような流動性のある物質的な画面は、肉体という境界を脱して、魂が存在していた場所に帰着させるような輝きを放つ。光と闇、肉体と霊体という二項対立を超えて、この宇宙の根源性を想起させる。


畑山太志は、樹齢何百年の樹木を前にしたときや森の中に足を踏み入れたときの、実際に身体が体験した目には見えない空気感や存在感を基に、白色の緻密な描画による視覚では語りきれない身体感覚を伴う絵画を制作する。淡い色彩を感じる白色の画面と向き合う時間の中で、目に見えないものを直感的に感じとる素知覚を開いていくような、没入感ある視触性に導かれる。


幼少の頃、海辺の町で育ったという塙康平は、星々の集積によって満天に立ち現れる海景を、光沢感のある黒い紙に白いペンの点描画によって描き出す。画面全体に広がる白点の肌理による光のハレーションは、広大な海の前にただ一人立ち、自らを見つめ直す透明感ある深い内省を感じさせる。ドローイングでは、微かな震えを感じさせる薄く何層かに重ねられた繊細な色鉛筆による線によって、人型のモニュメントや花々などが描かれ、優しさと悲しみ、愛情など、心の機微が具現化されているようだ。


4名の作家は、表現方法は違えど、一貫して絵画の制作を続けており、人間の有限性のうちにある決して失われることのない永遠性を見出す。
本展のタイトルの一部は大江健三郎の小説『燃えあがる緑の木』から引用した。


おのおのが辿りつく場所で、一滴の水のように地面にしみこむことを目指そう!(1)


── Rejoice! (2)


人として生きることのラディカルな賛美。


(1)大江健三郎『燃えあがる緑の木 第三部 大いなる日に』、新潮社、1998年、411頁。
(2)大江健三郎『燃えあがる緑の木 第三部 大いなる日に』、新潮社、1998年、412頁。
参考文献
・岡潔著、森田真生編『数学する人生』、東京:新潮社(新潮文庫)、2019年。
・大江健三郎『燃えあがる緑の木 第三部 大いなる日に』、東京:新潮社(新潮文庫)、1998年。

テキスト・畑山太志

個展「魂の海と魂の粒と魂の光と」

2019/11/18(月) - 11/30(日)

12:00 - 19:00

日曜休廊(11/24)

表参道画廊

東京都渋谷区神宮前4-17-3

アーク・アトリウム B02

この度、表参道画廊では11月18日から30日の会期にて、菅原彩美の個展「魂の海と魂の粒と魂の光と」を開催いたします。

菅原彩美は、絵画や詩、立体、インスタレーション、写真など、様々な表現を試み、2017年に多摩美術大学 大学院美術研究科博士前期(修士)課程絵画専攻を修了。今回は初の個展の機会となり、絵画作品を中心に発表 いたします。

菅原の作品は、鉱物や惑星の地表を思わせるような、豊かな色彩で覆われた物質感の強い画面が広がっています。硬質でありながら流動性を保つ絵具から発せられる輝きは、遥か上空に浮かぶ銀河の煌めきをも想起させま す。

菅原は、アイスランドやハワイ、北海道での人間のスケールを超越した火山や流氷との出会いに強く感銘を受けており、実際に作家自身が身体で体験した惑星規模の光景が作品に反映しているのかもしれません。

菅原の作品がもつ輝きは、水面に映り込む満天の星空を見つめるような深い瞑想に誘います。しかし、それは水のような形態感のない質感とは違い、水晶などの鉱物の中を覗き込み、そこに広がる物質的な輝きを漂う質感に近いといえるでしょう。
その中では、私たちから遠く離れ、手に届かないものとしてある光が、実体感をもってたしかに存在していたことに気付かされます。

あまりにも大きすぎるがゆえに、私たちの意識にのぼらない存在や輝きを、菅原は生あるものとしてたしかな筆触で捉えていきます。

菅原が描き出す光に満ちた生を、是非ご高覧ください。

テキスト・畑山太志

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